将棋の藤井聡太竜王(20)も対局する西日本の拠点、関西将棋会館が2024年秋、大阪市福島区から大阪府高槻市に移転する。大阪と京都の中間に位置する人口約35万人のベッドタウンになぜ決まったのか。
5年前の12月。高槻市の和食店の個室で、プロ棋士の浦野真彦八段(58)は、浜田剛史市長(58)と将棋盤を挟んで向かい合っていた。飛車と角を抜く「二枚落ち」で対局し、敗れた。浦野八段が将棋を教えている元市職員から、「市長も将棋好き。会ってみませんか」と誘われたのが、きっかけだった。
この年、市出身の古森悠太五段(27)がプロ入りした。これを機に市は翌18年、将棋を通じて文化振興を図ろうと自治体として初めて、日本将棋連盟と包括連携協定を結んだ。
その後、東京都渋谷区の将棋会館が老朽化で移転することが明らかになった。浜田市長は「関西将棋会館の移転話は進んでいるのだろうか。ダメ元で誘致できないか」。関西将棋会館は1981年に完成し、鉄筋コンクリート造り5階建て。老朽化が課題だった。
市は数カ所の市有地から誘致…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル