福岡県警中央署は1日、福岡市の一人暮らしの男性(81)が、報道機関の社員を名乗る男から290万円をだまし取られる被害があったと発表した。署は電話で金の話をされたら詐欺を疑うよう呼びかけている。
10月23日昼ごろ、男性宅の固定電話が鳴った。報道機関の社員を名乗る男が「コロナ後の生活についてアンケートをとっている。困ったことはないか」と質問してきた。男性が日常の困りごとを話すと、電話が毎日のようにかかってくるように。やがて電話口の男から「報道機関の顧問弁護士が福岡で動いてくれる」「費用はかからないが、お金があると証明して」などと言われ、男性は「290万円しか用意できない」と伝えた。
同月31日夕方、顧問弁護士を名乗る男から電話があった。いつも相談にのっている男の代わりに、別の男が現金の確認に行く、と告げられた。午後5時半ごろ、報道機関の社員だというオオタニと名乗る男が自宅を訪れた。指示に従い、290万円が入った封筒を渡すと、封印のために粘着テープが必要だという。男性は室内に取りに行ったが、その前後、男が現金入り封筒と別の封筒をすり替えているのが目に入った。詐欺と気付いて声をかけたが、男は逃走したという。
中央署によると、逃げた男は20~30代で身長170センチほどの細身。上下黒の服装で、黒髪の短髪。管内で報道機関を名乗るニセ電話詐欺が確認されたのは初めてという。(伊藤未来)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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