新型コロナウイルスによる環境の変化で心に不調をきたす、「コロナうつ」という言葉が注目されている。
宮城県内での新型コロナ感染が確認されてもう半年以上が過ぎた。様々な環境の変化に対応してきた私たちの心も疲れがたまっている。
自分の心の変化、そして家族の変化に気づくためにはどうしたらいいのか、専門医に聞いた。 【画像】コロナうつ…異変に気付くためには
世の中にあふれる情報が心を乱す
仙台市青葉区にある、精神保健福祉総合センター「はあとぽーと仙台」。
心の悩みに関する相談に応じているこちらでは、2020年3月ごろから今も、コロナ禍を受けての相談が寄せられている。 仙台市精神保健福祉総合センター はあとぽーと仙台 林みづ穂 所長:
もうすぐ楽になるのではと期待したいけれども、実際にはそうでないというギャップからもストレスがあるのではと思う こう話すのは所長を務める、精神科医の林みづ穂医師。寄せられる相談から、世の中にあふれる情報も心を乱す原因になっているのではと指摘する。 仙台市精神保健福祉総合センター はあとぽーと仙台 林みづ穂 所長:
不安になるほどネットなどで情報を取り、ますます怒ったり、不安になったり、いろいろ心を乱される人が多いように思う 一方、こちらは精神病の治療に取り組む「南浜中央病院」。
理事長の高階憲之医師は、コロナ禍が「うつ」を導く仕組みをこう説明する。 南浜中央病院 高階憲之 理事長:
コロナによってストレスが強くなって適応できなくなってくると、いろいろな症状が出て、うつ状態になって、そこからうつ病に発展していくこともある。喪失体験は、うつ状態を引き起こしやすい。喪失体験が続いた場合には回復する暇もなくて、さらに悪い方向に行ってしまう 仕事や学校、日常生活…。様々なことを今まで通りにできない「喪失」が、大きなストレスとしてのしかかっていると指摘。
うつ病患者は、最新のデータでも全国に120万人以上いるといわれている。
うつ状態になる前に自ら感じる変化は?
南浜中央病院 高階憲之 理事長:
生活リズム・生活パターンが変わってくるのが一番大きい。日常生活、何気なく普段にしていることがすごく負担になってくるとか、いつも簡単にできていることが難しくなってしまうとか、物忘れが増えてしまうとか、いろいろないつもと違う変化が起きる 「自分の頑張りが足りないから」と抱え込み、うつ状態になっていることに気付けないケースもある。
Source : 国内 – Yahoo!ニュース