増える外国ルーツの高校生、足りないサポート人材 支援に学校間格差

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聞き手・本多由佳

データで読む東京都の教育⑨

 東京都立高校では、外国にルーツがあり、日本語指導が必要な生徒が増えています。しかし、サポート体制は十分とは言えません。こうした生徒の学びをとりまく課題について、東京大学大学院教育学研究科の額賀美紗子教授(教育社会学)に聞きました。

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 私たちの研究チームは2021年度、都立高校全284校(特別支援学校なども含む)に対し、外国出身の親を持つ日本国籍、もしくは外国籍の「外国につながる生徒」の学習や進路状況に関するアンケートを実施しました。有効回答があった99校のうち、79校に該当する生徒がいました。29校で教員や管理職へのインタビューも行いました。

 多くの学校が、生徒の学校での様子や本人・家庭からの申告をもとに、日本語指導が必要かどうか判断していました。それだと、日常会話はできるけれど、学習に必要な日本語力を身につけていない生徒が見落とされ、支援から取りこぼされる可能性があります。生徒の日本語力を適切に測るプレイスメントテストをしていたのは、来日3年以内の外国籍の生徒が対象の特別入試枠を設ける学校などに限られていました。

 生徒たちの日本語力や在留資…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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