10%への消費増税を翌日に控えた30日、準備が各地で進んだ。8%のうちに買い物を済ませようという人で街はにぎわい、深夜の駅では運賃表が貼り替えられた。コンビニなど小売店の従業員は、値段表示の付け替えに追われた。
量販店「ドン・キホーテ中目黒本店」(東京都)は、まとめ買いをする客でにぎわった。駆け込み需要を取り込もうと、運営会社はドンキを含むグループの小売店約380店で、この日まで日用品や雑貨を中心に「8%引き」キャンペーンを実施した。
店頭の目立つところには日用品や、8%に据え置く軽減税率の対象外となる酒類が山のように置かれ、箱ごと買っていく客の姿もみられた。近くに住む50代の主婦は1万2千円分の洗剤や化粧品などを買い、家に蓄えておくという。「世間の雰囲気に流されて、ついつい買ってしまった」と話した。
ドンキでは営業が終わった段階で税率を切り替えるため、午前2時閉店の店の場合、それまでは税率8%で買い物ができる。
全国で約3400店を展開する100円ショップのダイソー(本社・広島県)では30日夜、閉店した店から順次、増税に向けた準備に入った。都内の原宿店では、税率が10%に上がったことを知らせるポスターを従業員らが入り口やレジに貼った。軽減税率が適用される飲食料品を除く大半の商品は、一つ税込み108円から110円に上がる。
コンビニ大手各社では、午前0時以降にレジに持ち込んだ商品から消費税が10%となる。ローソンはほとんどの店で、30日午後から値札の付け替え作業を始めた。すでに10%の税込み価格の値札の上に8%の値札が重ねてあり、上の値札をはずせば新たな値段が現れるようになっている。作業時間を減らし、現場が混乱しないようにする狙いだ。
0時からは、キャッシュレス決…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル