都会暮らしの猿・モンジロー君が、くらしの中の「なぜ?」を深掘りする「疑問解決モンジロー」シリーズ。モンジローは夏祭りですくってきた金魚を飼ったことがあるよ。赤くてかわいいよね。ところで、金魚は、赤い魚なのになぜ「金」の魚って言うんだろう。調べてみたよ。(2009年2月16日付の記事を再掲します)
黄金並みの価値がある?
赤以外にも、赤と白のまだら模様や黒っぽいのもいるし、デメキンやランチュウなど形もさまざまなのが楽しい。でも確かに金色の金魚は見たことがないでござるね。
そこで金魚の産地、奈良県大和郡山市を訪ねてみたよ。市内のあちこちに養殖池がある。国内シェアの半分ぐらい、年間7、8千万匹の金魚を生産しているんだって。毎年、全国金魚すくい選手権大会や、知識力を試す金魚検定もやっている。
この検定問題もつくっている生産者の太田善康さん(40)に聞いてみた。
モンジローも知らなかったけれど毎春、生まれたての金魚はほとんどが黒っぽい色をしているんだって。そして、夏祭りぐらいまでに、見慣れた色に変わっていく。そのとき中には薄い黄色になったり、種類によってはうろこの端が光って見えたりする金魚もいるそうだ。生まれつきもあるけれど、水質やエサの種類でも色は変わるそうだ。
でも毎年何十万匹もの金魚を育てている太田さんも、金色の金魚は見たことがないんだって。「昔はとっても貴重な魚だったから、黄金と同じ価値があるという意味で金魚と呼ばれるようになったのではないでしょうか」
金魚が日本に伝わったのは、およそ500年前の室町時代と言われている。長い間ずっと貴族やお金持ちの高価なペットとして飼われていた。江戸時代ぐらいから、ガラスの普及で室内でも手軽に楽しめるようになって、広く飼われるようになったらしい。暑い夏場を乗り切るために、涼しげな金魚を見ることが日本人に定着していったんだ。
発祥は中国のフナ
そもそも金魚はどこから来たのかな。
金魚好きで有名な東京海洋大…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル