本多由佳
宿題を出す際、AI(人工知能)の回答をコピーして提出することのないよう、児童生徒への注意喚起が必要です――。そんな留意点を挙げた通知を、東京都教育委員会が都立学校に出した。区市町村教委にも参考通知した。文章構成や要約などが可能な「ChatGPT(チャットGPT)」など生成AIの学校現場での活用について国の議論などが続く中、夏休みを前に具体的な対策を現場に示した格好だ。
通知は今月13日付。生成AIを児童らが使うことについて「知識や思考力が十分に身についていない状態で使うと、不正確な回答を信じたり、より深く考える機会を逸してしまったりする可能性が識者から指摘されている」と紹介。一方で、児童らの情報活用能力を育てる観点から「全ての教師が生成AIについて知ることができるよう、この資料を作った」とした。
その上で夏休みの宿題を出す際に「コピペ」をしないよう注意を促す例として、日記や読書感想文、探究活動のリポートなどを挙げた。担当者は「一律に禁止するわけではないが、教員には、まずは自分の力で宿題に取り組むよう指示してほしい」と話した。
文部科学省は現在、学校現場での活用指針の策定に向け、作業を進めている。(本多由佳)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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