夏目雅子さん、没後35年 遺作の聖地に咲いたヒマワリ

映画「瀬戸内少年野球団」

ロケ地:新野小・中学校グラウンド(徳島県阿南市)

 早世が惜しまれる俳優は、男なら松田優作、女なら夏目雅子だと思う。とくに夏目さんの笑顔は、ヒマワリが咲くと思いだす。亡くなって、11日で35年――。

 なめたらいかんぜよ!

 高知弁のこのせりふをみんながまねた映画「鬼龍院花子の生涯」がヒット。実力派の道を歩みはじめたと思ったときに、白血病に倒れて逝ってしまった。27歳だった。

 死の前年、1984年に公開された遺作映画が「瀬戸内少年野球団」だ。

 もとになったのは、淡路島で育った作詞家阿久悠さんの自伝的小説。夏目さんが演じる島の先生と子どもたちが、戦後の傷を負った日々に、白球を追う。舞台は瀬戸内だが、野球の試合の場面の一つは徳島県の山あいの学校で撮影された。

「さわると壊れてしまいそうな美しさ」

 1984年4月6日のことだった。

 夏目さん、郷ひろみさんら俳優陣、篠田正浩監督ら撮影陣が阿南市立新野(あらたの)小・中学校の共用グラウンドに集まった。タンスの奥の古着を探して参加した地元エキストラは子どもを含めて約300人。

 「ファンもすごかった。新野駅…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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