10月から核軍縮などが議題となる国連総会第1委員会が開かれるのを前に、被爆者らでつくる市民団体「核兵器廃絶日本NGO連絡会」のメンバーと外務省の担当者が27日、オンラインで意見交換した。
終了後に記者会見した核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)の川崎哲(あきら)・国際運営委員によると、外務省の担当者は「北朝鮮の脅威」に言及しつつ米国の核抑止力が日本の安全保障に不可欠と説明し、1月に発効した核兵器禁止条約について否定的な見解を示した。来年3月に開催予定の締約国会議のオブザーバー参加についても「慎重に見極めたい」と述べるにとどまった。会見に同席した田中熙巳(てるみ)・日本原水爆被害者団体協議会代表委員は「落胆した」と語った。
また、外務省側は、米バイデン政権が検討しているとされる核の先制不使用宣言についても、一般論とした上で「すべての核保有国が同様に対応しないと意味がない」と消極的な見解を示したという。(武田肇)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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