新型コロナウイルスの影響で、10月11~15日にオンラインで開催された国際シンポジウム「朝日地球会議2020」(朝日新聞社主催)。コロナ危機と文化や循環型経済などについて討論した様子を、アーカイブ動画とともにお届けします。
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コロナ禍によって人と人との触れ合いは制限され、芸術活動も停滞を余儀なくされた。この危機を経て、私たちは文化、そして生命の営みといかに向き合っていくべきか。ドイツ在住の作家・多和田葉子さんと、生命誌研究者の中村桂子さんが、分野の垣根を越えて語り合った。
多和田さんはドイツで撮影された1枚の写真を示した。人影がまばらな、建物の中の光景だ。クラブとして使われていたが、感染拡大を受け、人数を制限した電子音楽のコンサートが開かれたのだという。「誰もが座ってじっと耳を傾けていました。教会の中に似た、不思議な、宗教的な雰囲気でした」と振り返る。芸術はぜいたく品ではない。直面する不安をどう考えていくのか、そのヒントを与えてくれる……。「不要不急」が避けられるなか、同国では文化という存在が人々の日常に不可欠の、重要なものであることが改めて確認されたと多和田さんは話す。
科学的な知見に基づいて感染対策を施し、コンサートを上演する。中村さんは今回の災禍において、そうした場面を見つめ、科学と文化が助け合うことの可能性を感じたと語る。「出発点はマイナスでしたが、お互いが具体的に結びついたのは、文化にとって意味があることだったのではないでしょうか」
多和田葉子さん、中村桂子さんによる対談の全編を収録した動画を、記事の後半でご覧いただけます。
新型コロナウイルスの脅威は、…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル