【動画】67年ぶりに「里帰り」した広島大仏=上田潤撮影
原爆投下後の広島市で市民に親しまれ、現在は奈良県安堵町(あんどちょう)の極楽寺にある通称・広島大仏が67年ぶりに広島へ「里帰り」し、原爆ドーム近くの複合施設おりづるタワーで1日から一般公開された。
「荒れた土地に杭を打ち、復興へと進んだ当時のエネルギーを感じてほしい」。1日、極楽寺の田中全義(ぜんぎ)住職(36)は大仏を前に語った。広島県内外から6宗派24人の僧侶が集まり、開眼法要が営まれた。爆心地近くで残った「被爆ピアノ」の演奏も披露された。
大仏は高さ約3メートルで金箔(きんぱく)が貼られた木像。鎌倉時代の1200年ごろの作といわれ、1950年8月4日、原爆ドーム東側の西蓮寺に置かれた。原爆の日の毎年8月6日には盛大な供養が行われ、夏祭りでは数千人の市民が参拝したという。大仏を担いで広島市中心部の商店街を練り歩く復興パレードも開かれた。
大仏は55年ごろから行方不明になっていた。奈良国立博物館が2011年、田中さんの前の住職が古物商から購入した仏像が広島大仏だと確認した。寺は同年から8月6日に平和祈念式典を開催してきた。
広島に通って大仏の歴史を調…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル