大分の小学女児殺害、県の対応「防止は困難」 虐待リスク把握に課題

 大分県中津市のアパートで今年1月、小学生の女児が母親に殺害された事件で、県は19日、県の対応を検証した審議会の児童相談部会(部会長=松永忠・県児童養護施設協議会長)がまとめた報告書の概要を発表した。虐待リスクの把握や関係機関との連携について課題を指摘したものの、「事案の発生を予測し、防止することはかなり困難だった」と結論づけた。

 事件は1月17日朝、小学1年生だった女児の母親(41)が中津署に殺害をほのめかす通報をして発覚。県警によると、女児は寝室に横たわった状態で見つかり、すでに死亡していた。母親は殺人容疑で逮捕・送検された後、大分地検中津支部は4月、責任能力に問題があったと判断し、不起訴処分とした。捜査関係者によると、逮捕された母親は「子育てに悩んでいた」「自分も死のうと思った」と供述していた。

 県は事件発生直後、女児への虐待(面前DV)があったという通告を2019年に警察から受けていたことや、その後母親から育児に関する相談を受けていたことを明らかにした。昨年12月までに電話での相談が11回、児童相談所に来所しての相談が5回あり、児相の職員による家庭訪問も3回あったという。

 県から検証の依頼を受けた同部会は1月下旬から5回の会議を開き、事実確認や関係者の聞き取りなどを踏まえ、報告書をまとめた。

 母親については、22年12…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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