現場へ! フレーフレー就活高校生①
みなさん、7月1日は何の日か、ご存じですか?
ネットで検索してみます。国民安全の日、郵便番号記念日……お目当てが出てきません。
じつは、企業が高校に送った求人票が公開される日。高校3年生の就職活動がスタートする日なのです。大学生と違って制約があるのは、おいおい説明するとして。会社で活躍する高卒の方々に会いに行きます。
まずは「三和建設」。
大阪市淀川区に本社がある中堅ゼネコンである。創業は1947年、社員は165人。
工事部門のリーダー、参鍋(さんなべ)広志(43)は大阪生まれ。家は裕福ではなかったので、大学進学という選択肢はなかった。工業高校で建築を学び、先生のすすめで三和建設へ。
建築工事の現場は、朝が早かったり、夜が遅かったり。休み返上もざら。2年目のある日、参鍋は上司に告げた。
「会社やめます。この仕事、自分にあってません」
上司は言った。
「たかが2年で、この仕事の何が分かるんや。オモロいと思えることが、きっとある」
仕事をつづけてみた。工事計画をつくり、その通り完成させる達成感が、やみつきに。
ゼネコンの仕事が楽しくなってくると、参鍋には、新たなモチベーションが生まれた。
〈大卒に負けへん〉
同期入社は12人。高卒は参…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル