鹿児島県大崎町で1979年に男性の遺体が見つかった大崎事件で、殺人と死体遺棄の罪で服役した後も冤罪(えんざい)を訴えている原口アヤ子さん(92)の弁護団が30日、裁判のやり直しを求める第4次再審請求を鹿児島地裁に申し立てた。新証拠として、確定判決が認定したタオルによる絞殺を否定する医学鑑定書などを提出した。
79年10月、大崎町で農業の男性=当時(42)=の遺体が自宅横の牛小屋の堆肥から見つかった大崎事件では、県警が義姉の原口さんと元夫(男性の長兄)ら親族計4人を殺人や死体遺棄の疑いで逮捕。原口さんは捜査段階から一貫して否認したが、81年に最高裁で懲役10年が確定した。
原口さんは満期服役後の95年に第1次再審請求。2002年に鹿児島地裁は再審開始を認めたが、福岡高裁宮崎支部が取り消し、第2次請求も退けられた。15年の第3次請求では、弁護団は遺体発見の3日前に男性が自転車で側溝に転落したことによる事故死の可能性などを主張。鹿児島地裁、福岡高裁宮崎支部が再審開始を認めたが、19年6月に最高裁が取り消した。(河野大介)
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