安藤仙一朗
大津市の交差点で2019年、右折車と直進車がぶつかり、巻き添えで保育園児ら16人が死傷した事故で、大津検察審査会は20日、自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致死傷)容疑で書類送検された直進車の女性(65)を不起訴(嫌疑不十分)とした大津地検の処分を「不起訴相当」とする議決を公表した。議決は15日付。
事故は19年5月8日午前10時15分ごろ、大津市大萱(おおがや)6丁目の交差点で発生した。右折車と直進車が衝突し、直進車がはずみで、歩道にいた園児らの列に突っ込んだ。園児2人が死亡し、園児11人と保育士3人が重軽傷を負った。
大津地検は、同法違反罪などで右折車の女性(55)を起訴し、禁錮4年6カ月の有罪判決が確定した。一方、直進車の女性については、速度超過もなく「刑事責任を問える過失は認めがたい」として同年6月、不起訴処分とした。
そのため、処分を不服とした遺族と負傷者の家族が今年5月、大津検察審査会に審査を申し立てていた。(安藤仙一朗)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル