青森県大間町で水揚げされるクロマグロは、その質の高さから全国的な知名度を誇る。商標登録までされている「大間まぐろ」の血合いを原材料にしたドッグフードを、町内の水産加工会社が開発した。首都圏の一部のペットショップで販売されているが、その値段は何と250グラムで1万円――。
超高級ドッグフードを開発したのは従業員7人の熊谷商事。大間まぐろの血合いは産業廃棄物として処分されてしまうことが多い。何とか活用したいと感じていた社長の熊谷恵太郎さん(47)が長さ15センチ前後の燻製(くんせい)にし、動物用に売り出すことを思いついた。
30キロ分の血合いを数日間かけて燻製(くんせい)にすると、重さはわずか5~6キロになってしまう。しかも、油の多い部分は燻製にしにくく、腐りやすいため使えない。そもそもクロマグロは国際的に漁獲量が決められており、とりわけ大間まぐろは血合いでさえ簡単には手に入らない。熊谷さんは「ドッグフードの生産は月に50キロ程度が限界。もうけは少ないが、大間まぐろの新たな使い道になればと思う」と話す。
販路の拡大は、熊谷さんの知…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル