政府が関西3府県など18道府県を新型コロナウイルスの「まん延防止等重点措置」の適用対象に追加し、初めての日曜日を迎えた30日、街の様子に変化はあったのか。大阪市北区のJR大阪駅周辺を歩いてみた。
友人と2人で買い物に来ていた兵庫県西宮市の大学生の女性(20)は、自粛も検討したという。しかし、「夜は店が開いてないし、早く解散するつもり。昼間に出歩くぐらいは構わないと思う」と話した。
曽根崎お初天神通り商店街周辺の飲食店では、措置期間が終わる予定の2月20日まで「臨時休業」とする貼り紙も目立つ。焼き鳥店の男性従業員(61)によると、措置適用後の1月28、29日の夜の客数は、営業時間の午後5~9時で40人程度。前週の同時刻とほぼ変わらなかった。「遅くまでは飲めなくなったのは確かだが、どこまで効果があるのか」。30日、百貨店に行くと「密」だと感じた。「また飲食店だけ狙い撃ちになっている。ワクチンや薬を行き渡らせて、早く『ウィズコロナ』の社会に」と願う。
「夜に客がぱったりいなくなった」と話すのは、タクシー運転手の松村晃さん(52)。措置適用後は飲み帰りの客を乗せられなくなり、昼中心の勤務に変更した。「年末は客が多かったのに。落差が苦しい」
重点措置適用前の22日、23日の週末と、適用後の29日、30日の人流データを比較した。NTTドコモの携帯電話の位置情報から推計すると、大阪のキタとミナミの繁華街では夜の人出が減る一方、昼間はほぼ変わらなかった。
具体的には、土曜日の午後6時~翌午前0時のJR大阪駅周辺とJR難波駅周辺では、ともに前の週より約1割減った。一方、日曜日の午前10時~午後4時のデータでは、いずれも前の週とほぼ変わらなかった。
同時刻の昼間の神戸市のJR三ノ宮駅周辺は約1割減少。京都市の清水寺周辺はほぼ変わらず、嵐山周辺は約1割増えていた。(堀之内健史)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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