大阪モデル「黄信号」点灯へ 基準緩和でも感染者急増で

 大阪府は12日、新型コロナウイルスの感染者が新たに32人(うち経路不明者21人)確認されたとして、府の独自基準「大阪モデル」に基づき警戒を呼びかける「黄信号」を点灯させた。府民に3密(密閉・密集・密接)の回避の徹底を求めるほか、高齢者らに対する外出の注意喚起を行う。現段階では、学校の休校や施設への休業要請は行わない。

 府は「黄信号」をともす条件として、①7日間平均で、感染経路不明の新規感染者が10人以上かつ前週の2倍以上②直近7日間で累積の新規陽性者数が計120人以上かつ、7日間のうち後半3日間で半数以上増加――を設けている。

 12日時点で、①経路不明の新規感染者は13・29人で前週の2・16倍②7日間の累計感染者は計142人で、後半3日間で計82人となり、いずれも基準を上回った。感染者は今月9日に31人が確認され、4月29日以来となる30人超えとなって以降、10日は22人、11日も28人と高止まり傾向だった。

 吉村知事はこれまで、「感染症対策をやりながら社会経済活動を動かす両立が重要だ」と強調してきた。大阪モデルの基準は、黄信号が点灯しにくいように今月3日に緩和したばかりだった。

 現行の大阪モデルでは、重症病床の使用率が70%を超えれば、医療崩壊の懸念があるとして「非常事態」を示す「赤信号」をともす。施設への休業要請は、この「赤信号」が点灯するまでは原則行わない。ただ、学校への一斉休校は、赤信号が点灯しても求めず、分散登校や短縮授業、オンライン授業に移行する。(増田勇介)


Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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