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新型コロナウイルスの感染拡大で、大阪府は3日、緊急の対策本部会議を開き、感染状況を判断する独自基準“大阪モデル”に基づき、非常事態を示す“赤信号”を初めて点灯させることを決定しました。3日の大阪の感染者数は386人で、重症者は136人です。先月から、感染者は高止まり、重症者は右肩上がりが続いています。重症患者を受け入れる病床の使用率は66%と、赤信号の基準70%に迫っています。確保されている病床は206ですが、実際、すぐに患者を受け入れられる病床数は164。これをもとにすると使用率は82.9%になります。
吉村知事:「まさに赤信号をつけるべきタイミング。医療における非常事態宣言といえる状況だと思っている。重症者は後から増えてくる傾向もあるので、70%に達するのは、ほぼ間違いないという状況」
大阪府は、4日~15日までの12日間、府民に対し、不要不急の外出自粛を要請。さらに、大阪市北区と中央区の酒類を提供する飲食店などを対象とした営業時間短縮の要請についても、期間を15日まで延長します。学校に関しては、集団感染の発生は多くないとして、分散登校や短縮授業は行わないとしています
吉村知事:「国におけるステージ4の基準に達し、緊急事態宣言というのも十分あり得る状況になってくる。そうならないようにするためにも、大阪モデルで赤信号をつけた今の状態で何とか感染拡大を抑える」 近畿大学病院は、第1波の時から積極的に患者を受け入れています。10床ある重症者用の病床は、2週間前から“常に満床状態”です。通常は患者7人を1人の看護師が担当しますが、コロナ患者の場合は、患者1人に対し、看護師2人が担当するため、ぎりぎりの状態で治療にあたっているといいます。
近畿大学病院・東田有智病院長:「どこの施設、病院も、重症、中等症をみている病院はもうギリギリだと思う。(非常事態は)本当はもう少し早く非常事態を出してもらってもよかったのかなという気はする。これだけ感染者が増えると、当然、重症者も増えるわけで。感染者のピークがどこかわからない。まだ、油断は全くできない」 東京都では3日、新たに533人の感染を確認。2日連続で、500人を超えています。東京都は、有識者を交えたモニタリング会議を行いました。感染状況を示す警戒度は、2週間前から『最高レベル』のままです。一方で、医療提供体制の警戒レベルは、上から2番目、オレンジ色の『体制強化が必要であると思われる』に据え置かれています。ただ、モニタリング会議の分析によると、重症者だけでなく、中等症以上の患者の入院調整も難航したといいます。病院の受け入れ体制が、さらに厳しくなっていることが浮き彫りとなりましたが、医療提供体制の警戒レベルを引き上げるまでは至りませんでした。
小池知事:「これまでも伝えているように2640床を確保しているが、これを3000床に拡充していく。またオレンジ色だけど、今まさにこの準備をして、安心安全の場を確保していく。また、そこに対して必要な人材についてもしっかりと確保していく」 197人の感染が確認された神奈川県は、横浜市と川崎市にエリアを絞って時短要請をします。酒類を提供する飲食店とカラオケ店に、営業時間を夜10時までとするよう求めます。期間は7日~17日までで、協力した店には一日あたり2万円の協力金を支払います。
黒岩知事:「何とか感染拡大を、ここで食い止めて、ピークアウトしたい」 一方、菅総理は3日、GoToトラベルの延長を正式に表明し、また、観光事業を支援するための新たな補助制度をつくると発表しました。各地での感染拡大にどう対応するのか。4日に会見する予定です。
Source : 国内 – Yahoo!ニュース