添田樹紀
大阪市の松井一郎市長は26日、市内24の「行政区」を八つの「総合区」に再編する議案を来年2月開会の定例市議会に提出する方針を表明した。大阪都構想の簡易版といえる仕組みで、行政区よりも権限と財源が強化される。大阪維新の会(40人)は、市議会(定数83)で過半数を持っておらず、成立には他会派の賛同が必要になる。
松井氏は「総合区の方が住民サービスを拡充できる。市議会で賛否を確かめたい」と記者団に語った。政令指定市は市議会の議決により総合区を設置できる。八つの総合区への再編案はもともと、公明党が中心になって2017年にまとめた。維新は昨年の住民投票での都構想否決を受け、市議会への総合区案提出を検討したが、公明の賛同を得られずに見送った。
松井氏が総合区案を再び持ち出したのは、26日の市議会本会議で、「自民・市民・くらし」(5人)の太田晶也氏が「都構想に代わる議論を進めたい」と発言したためだ。しかし、太田氏は本会議後、記者団に「8区案はダメだ」と反対する考えを示した。(添田樹紀)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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