今年7月の豪雨などで一部が崩れた大分市の府内城跡(あと、県指定史跡)の土塀から、多数のれんが状の土塊(どかい)が見つかっている。土塀の構造材とみられるが、類似の工法で造られた城の土塀は現存例が少なく、専門家は「江戸時代の城郭の工法を知る上で、国の重要文化財に相当する極めて高い歴史的価値を持つ可能性がある」と話している。
府内城は安土桃山時代後期に築城が始まり、1600年代初頭に完成したとみられる、海に面した「海城」だった。天守は焼失して現存せず、城の西側の土塀(高さ1・8メートル、長さ62メートル)が残っている。
2016年の熊本地震で土塀が傾き、木材で補強していたが、7月の記録的な大雨により、高さ1メートル、長さ約6メートルにわたって崩れた。崩れた部分は築城当時のものではないが、内部の出土品などから、江戸時代に複数回にわたり修理が行われたことが確認されている。
■大雨で崩落 れんが状の土塊…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル