北海道の大雪山系・旭岳中腹にある旭岳温泉(東川町)では、6月の山開きの日にアイヌ民族の儀式「ヌプリコロカムイノミ」が開かれる。その様子をまとめた写真集とDVDが完成した。
発行は東川町、製作はシネボイス。写真集はA4判で、DVDとセットで2200円(税込み)。同町やアイヌ記念館などで販売している。問い合わせは町産業経済課(0166・82・2111)。
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儀式には、今年2月に亡くなった旭川アイヌ協議会会長、川村兼一さん(享年69)が長年尽力してきた。DVDには川村さんの長時間インタビューも収められている。
儀式は山の神や水の神に山へ入ることを報告し、安全を祈るもの。アイヌ民族のほか、地元の山岳関係者らも参加し、山に向かって矢が放たれ、歌や踊りが捧げられる。旭岳温泉で儀式が始まったのは、1959(昭和34)年と新しいが、東川町は2018年、町無形文化財に登録した。
同町は「写真の町」を掲げており、「60年以上続いている儀式を、きちんと写真と映像に残しておこう」(松岡市郎町長)と、写真集とDVDを作ることに。昨年、撮影に取り組んだ。
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写真は町内在住のカメラマン、大塚友記憲さんが担当し、DVDは同町が舞台の映画「写真甲子園 0・5秒の夏」でメガホンをとった菅原浩志さんが監督を務めた。
菅原さんは撮影で、数日かけ…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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