天下り資料か私的文書か 「まるでヤクザ」な人事介入、解明は道半ば

 「現役職員の関わりはないと答弁した国土交通大臣の、残念ながら虚偽答弁の可能性を指摘せざるを得ません」

 大型連休明け。国会では野党議員らが追及を強めた。

 OBによる人事介入問題をめぐり、斉藤鉄夫国交相はそれまで「しっかり調査した。現役職員が関与しているという疑いは全くない」と答弁していた。

 しかし連休直前、現役職員から問題のOBに、未公表の人事資料がメール送信されていたことが企業側の検証で明らかになっていた。

 以降、「線引き」と呼ばれるその人事資料が、国会論戦の核になっていく。

 線引きは、国交省の異動のたびに作られる内部資料だった。

 氏名、入省年次、内示された異動先に加え、前任者と後任者が線でつながれ、人事の流れがわかるようになっている。

 国家公務員法は、再就職を目的に、現役職員が職員やOBの職歴の情報を企業側に伝えることを禁じている。今回のことは法律違反に当たるのか――。

未公表情報の送信先は…

 斉藤氏が初めて具体的に線引きについて答弁したのは5月12日の衆院国交委員会だった。

国土交通省OBの人事介入問題の実態や背景に、関係者への取材や入手した記録で迫るA-stories「令和の天下り」の10回目。現役職員からOBに送られていた人事情報はどのような経緯で誰に送信されていたのか。解明されていない点はなお残っています。

 未公表の人事情報がOBに提…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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