とある田んぼ…。収穫を待つ稲穂が実っていますが、なんだか様子が違います。
警備をする警察官に、不審者を検知するセンサー。さらに、ドローン禁止の看板や電気が流れる柵まで。なぜ物々しい警備をしているかというと、実は『大嘗祭』に米を奉納する「斎田」なのです。
天皇陛下が即位された後、初めての五穀豊穣などを祈る『大嘗祭』。この皇室の重要な儀式に供えるお米の産地「斎田」に、京都府南丹市と栃木県高根沢町の田んぼが選ばれたのです。
斎田に選ばれた中川さん:
「選ばれたらうれしいだけではないわ、心配や」
実際、平成2年の前回の大嘗祭では「斎田」のあった秋田県で放火事件も起きました。今回も「斎田」の発表後、厳重な警備が続いています。
JA京都中央会 中川会長:
「普通の米の50倍ぐらい手いれとるわ」
南丹市の田んぼでは査定で最高ランク・特Aの丹波産キヌヒカリを育てています。大嘗祭では天皇陛下自らが召しあがるということです。
この「斎田」について街で聞いてみると…?
女性:
「やっぱりお米の味が違うんじゃない?我々が食べるのとは。米のつやとかも違うんちゃう?1回食べてみたいね!」
男性:
「天皇陛下に献上するということで管理が大変だろうなと思いましたね。何かあったら困りますもんね。なかなか近づけないでしょ」
別の男性:
「天皇陛下は偉いさんやからな、献上するアレやから特別なんちゃう?」
普通の田んぼに侵入して米を盗むと罪に問われるのはもちろんですが、「斎田」を荒らすと罪は重くなるのでしょうか?菊地幸夫弁護士に伺います。
菊地弁護士:
「斎田を荒らすと例えば器物損壊罪、お米を盗っていくと窃盗罪となりますけど、罪の重さはというと、直ちに重くなるわけではありません。
斎田だから特に…ということよりも、むしろその被害がどれだけなのか。今回は特Aのお米というお話でしたが、そこでとれるお米がとても価値が高いとなると、それを盗む、あるいは荒らすことの罪は、少し重めになるかもしれません」
(関西テレビ9月25日放送『報道ランナー』内「そこが聞きたい!菊地の法律ジャッジより)
Source : 国内 – Yahoo!ニュース