大阪の中心部を流れる大川沿い。花見客でにぎわう源八橋の近くに、「ようべえ」「えっちゃん」と呼び合う夫婦の桜がある。
兵庫県西宮市の江口洋子さん(87)は34歳のとき、結婚を機に夫・継男(つぐお)さんと四国から大阪へきた。
「2人、大阪で力を合わせ生きてきた。そこに桜のメモリアルがあるのは素敵やな、と思って」
市民らの寄付で大川沿いに新たな桜並木を作ろうと、建築家の安藤忠雄さんが提唱した「平成の通り抜け」に賛同。2005年春、2口分の2万円を寄付した。5年後、2人の名前も刻まれた銘板を添え、桜が植樹された。
時計職人だった継男さんが急…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル