奄美大島の救急車、ウクライナへ 「第2のステージも人命救助に」

 ロシアから侵攻を受けるウクライナを支援しようと、鹿児島県奄美大島瀬戸内町は6月28日、大島地区消防組合瀬戸内消防分署で使っていた救急車1台を、NPO法人SunPanSa(サンパンサ、三重県松阪市)に贈った。分署で贈与式があり、サンパンサの上村真由(まさよし)理事長(80)は「この救急車の第2のステージとしてウクライナで人命救助にあたると確信している」と述べた。

 救急車は2008年から分署で緊急搬送を担ってきた。出動は約5100件、5千人以上を搬送し、走行距離は約8万3千キロ。今年5月に代替車が配備され、資機材搬送用などとして使われる予定だったが、サンパンサが全国で救急車を募っていることを知り、寄贈することになった。

 救急車は横浜港からベルギーなどを経由して、早ければ8月末ごろにウクライナのキーウに届けられる。

 救急車の輸送を担当するNPO法人の日本ウクライナ友好協会KRAIANY(クラヤヌィ、東京都)の理事でウクライナ出身の片岡ソフィヤさん(34)は贈与式で「ウクライナでは無差別攻撃が続いている。けがをしても病院に運ぶことができず、多くの命が失われている。救急車で一人でも命が助かると、多くの人の心の支えになる」と話した。(奄美通信員・神田和明)

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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