奈良県橿原(かしはら)市の集合住宅の焼け跡から遺体が見つかった放火殺人事件で、県警は5日、出火元の部屋に住んでいた会社員の竹株脩(しゅう)容疑者(20)を現住建造物等放火と殺人の疑いで再逮捕し、発表した。認否について「黙秘します」と供述しているという。
捜査1課によると、竹株容疑者は昨年11月24日午後11時過ぎから25日午前4時ごろ、橿原市の集合住宅の自室に火をつけて、集合住宅を半焼させ、自室で同県桜井市の元派遣社員山岡直樹さん(28)を火災による窒息で殺害した疑いがある。
竹株容疑者は昨年11月24日夜、山岡さんの自宅近くの路上で、山岡さんを刃物のようなもので切りつけたとして、傷害容疑で12月15日に逮捕されていた。同容疑について、奈良地検は1月5日、処分保留とした。
捜査関係者によると、集合住宅の駐車場にあった竹株容疑者の軽ワゴン車内や後部バンパーにあった血痕の一部は、山岡さんのものと判明した。竹株容疑者は、負傷した山岡さんを軽ワゴン車で集合住宅まで運んだと県警はみている。
再逮捕を受けて、山岡さんの遺族は県警を通じてコメントを発表。「大切な家族を失ったことで深い悲しみの淵に立たされており、いまだにこの現実を受け止めることができません」とした。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル