専門家を驚かせる「予想外」の発掘成果だった。天皇に代わって伊勢神宮に仕えた皇族女性「斎王(さいおう)」の宮殿があった三重県明和町の国史跡「斎宮(さいくう)跡」。県立斎宮歴史博物館が先月発表した奈良時代の「正殿(せいでん)」とみられる遺構は、ほかに例がない建物構造を示す。建物はどう使われたのか、2度の建て替えの意味は――。古代の斎宮の実像をめぐる議論が熱を帯びそうだ。
「非常に珍しく面白い」 現存例なし・発掘遺構も初の「双堂」
「脇殿の遺構が昨年度までの調査で見つかり、今回は東西の脇殿の間から正殿の遺構が出た。初めて見る構造で驚きました」
先月21日の現地説明会。調査責任者を務める同館調査研究課の川部浩司課長代理は、区画の中心建物である正殿の遺構が予想外のものだと強調した。
奈良時代の斎宮跡は、それぞ…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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