契約すれば「復興支援」のはずが…被災地に本社置いた新電力の内実

 震災復興への支援を掲げた新電力会社「福島電力」(福島県楢葉町、倒産)の資金を横領したとして、警視庁は同社元社長の宮川真一容疑者(46)=大阪市住之江区新北島3丁目=を業務上横領容疑で逮捕し、9日発表した。「記憶にない」と容疑を否認しているという。

 組織犯罪対策3課によると、宮川容疑者は同社社長だった2018年4月、同社の元幹部の男(36)=旅券法違反容疑で逮捕状、19年9月に出国=と共謀し、同社の銀行口座から外部の弁護士事務所の銀行口座に約220万円を送金し、横領した疑いがある。同課は元幹部が関係する弁護士費用に充てたとみている。

 同社では18年4~7月に計約3億5千万円の使途不明金があったといい、同課が資金の流れを調べている。

 同社は電力小売りの全面自由化がスタートした16年に発足。関係者によると、契約者から電気料金とともに支払われる「復興支援金」を福島に還元する仕組みをつくっていたという。(吉沢英将、田中紳顕、杉浦達朗)

ハワイへの旅行費、高級バッグ……

 破産した福島電力とはどのような会社だったのか。

 同社関係者によると、契約者…

この記事は有料会員記事です。残り908文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

Japonologie:
Leave a Comment