女児3人死亡の水難事故 消防隊員が指摘する「隠れため池」の危険

有料記事

豊島鉄博 安田朋起

 福岡県宮若市の犬鳴(いぬなき)川で小学6年の女児3人が亡くなった水難事故から21日で1カ月となった。現場で救助に当たった消防隊員が朝日新聞の取材に応じ、「驚くほど急激に深くなる場所だった」と証言した。一見遊びやすくても危険が潜む川は各地にあり、例年8月下旬から9月にも事故は起きており、専門家は注意を呼びかけている。

 犬鳴川の事故は7月21日昼、支流の山口川との合流地点で起きた。消防と警察がいずれも11歳の3人を川の中から発見したが、死亡が確認された。地元小学校によると、3人は同級生の男女5人と浅い場所で遊んでいたが、川の深みにはまってしまったという。

 今回取材に応じたのは、直方・鞍手広域市町村圏事務組合消防本部の特別救助隊で、潜水隊長を務める藤井信忠消防司令補(49)。事故当時、ほかの2人の潜水隊員とともに川に潜った。

 藤井さんを驚かせたのは、急激に深くなる川底の傾斜と、その深さだ。藤井さんによると、3人が遊んでいた支流の水深は「大人のくるぶし程度」の15センチほど。ところが本流の犬鳴川に入るところで、一気に深さが変わる。「くるぶし程度の水深から、一歩でひざ、もう一歩で股下、もう一歩で胸、もう一歩で大人でも足が着かないほど、どんどん深くなった」

 消防によると、3人はおぼれた場所からほぼ移動せず、水深3メートルほどの場所で見つかった。

 事故当時、ほかの児童は「手…

この記事は有料記事です。残り789文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

Japonologie:
Leave a Comment