学生の募集停止や共学化にかじを切るなど、女子大の数が減っている。ジェンダーを取り巻く環境が変わりゆくなか、今後の日本に女子大は必要なのだろうか。
日本の女子大で学部と修士課程を過ごした後、英オックスフォード大学で博士号を取得した社会学者で東京大学教授の白波瀬佐和子さんに聞いた。
共学の大学や国際学術会議など、国内外で仕事をしてきましたが、私は女子大の出身です。
京都の田舎で、父に「女の子は短大に」と言われて育ち、そういうものなのだと思っていました。ただ、ずっと親元にいるのもしっくりこず、4年制大学には行きたいと希望したんです。父は結局、実家からあまり遠くない関西圏にある女子大の家政学部ならばという条件で認めてくれました。私は同志社女子大に入学しました。
その女子大で「自分は何をやりたいのか、目指したいのか」について、初めて真剣に考え始めました。「研究者を目指したら」と言ってくださった先生との出会いは、私の中にくすぶっていた知的好奇心を刺激しました。さらに、専門的な知識をつけたいと、東京のお茶の水女子大大学院に進学。しかしそこでも将来が見えず、壁にぶつかります。私がとった選択は、海外で勉強し直すというものでした。米ハーバード大学のサマースクールに飛び込みました。
「結婚資金を使わせて」と頼んだ
日本を出て、大学院で勉強を…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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