女子生徒の調査票420人分盗難 顔写真や帰宅経路も、岐阜の6高校

保坂知晃

 岐阜県内の六つの県立高校で、卒業生を含む女子生徒の氏名や顔写真、住所などが記された計420人分の個人調査票などが盗まれていたことが分かった。県教育委員会が24日に発表した。個人情報が悪用されたなどの被害は、現時点では確認されていないという。

 県教委によると、被害があったのは2009~21年度に岐山、加納、羽島、大垣南、大垣商業、関の6校に入学した420人分。うち在校生は2人。

 個人調査票のほか、災害時帰宅ルート調査票や部活動記録票も盗まれた。これらの調査票には氏名や顔写真、住所のほか、生年月日や電話番号、家族状況、保護者氏名、帰宅ルートなどの記載もある。各校では、施錠した保管庫で個人調査票などを管理。各年度ごとに男女合わせてファイルされていたが、女子の分だけが抜き取られていたという。

 昨年11月、愛知県内の県立高校から女子生徒の制服を盗んだ疑いで、同県一宮市の無職男が逮捕された。この男の自宅から制服など150点以上が押収されたほか、県内の高校で保管していた359人分の調査票などが見つかった。県教委は、誰がいつ校外に持ち出したかは分かっていないと説明する。

 県教委は、生徒計333人に状況を説明して謝罪した。一方、岐山、羽島、大垣南の3校の計87人とは連絡が取れなかったとして、被害状況を確認したい場合は各校に連絡をするよう呼びかけている。

 県教委は3月、すべての県立高校で個人調査票などの保管状況を点検したが、盗難被害はなかった。今後は個人情報の保管場所をさらに防犯性の高い部屋に移すほか、書類の電子化を検討するという。(保坂知晃)

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

Japonologie:
Leave a Comment