全国の都道府県警察で女性警察官の採用・登用拡大が本格的に始まってから10年が経った。だが、福岡県警では昨年、警察官の定員に占める女性の割合は全国で最下位だった。県警は女性警察官が仕事と家庭を両立できるよう、業務分担ができるポストの運用や、育児に協力する男性職員の養成に力を入れるなど、環境整備を急いでいる。
警察庁によると、2021年4月時点で、全国の警察で女性警察官が占める割合の平均は10・6%と、過去最高を記録。一方、福岡県警で働く女性警察官の数は、同時点で約990人(全体の8・8%)。11年の約550人(同5・1%)から年々増えてはいるが、県警内に占める割合は、全国で最低だった。後れをとった大きな要因が、指定暴力団・工藤会(北九州市)を始めとする暴力団の「壊滅作戦」の余波だと県警は説明する。
2011年、警察庁は女性警察官の採用・登用拡大のため、都道府県警察に計画を策定するよう指示。これを受け、多くの都道府県警が23年度までに、全警察官のうち女性が占める割合を約8~10%に増やす計画などを示した。一方、この時期に福岡県警が策定した10%の達成時期は、8年遅い31年度だった。
当時、福岡県内では工藤会に…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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