好きだった花・過ごした部屋 地震が奪ったあなたを思う

阪神大震災25年「あなたへ」(下)

 阪神・淡路大震災から25年。大切な人を失った悲しみは、今も変わらない。けれども、「あなた」を感じる瞬間が、確かにある――。そんな、故人ゆかりの品や場所を巡る物語。

母の愛したアネモネと

 「今はちゃんとやってるから、心配せんといて」

 大正時代から続く神戸市兵庫区の花屋「花保(はなやす)」の扉を開けると、花々の甘い香りが店いっぱいに広がる。1月は、店主の西川昭彦さん(63)の母昭子さん(当時66)が好きだったアネモネが市場に出回る季節だ。

 大きな揺れが収まった直後、店…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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