今村建二
ユネスコ(国連教育科学文化機関)の無形文化遺産に登録されている熊本県八代市の妙見祭の神幸行列が23日、3年ぶりにあった。コロナ禍で中止が続いていたが、笠鉾(かさぼこ)や神輿(みこし)など多彩な出し物が街ににぎわいを呼んだ。
市中心部の塩屋八幡宮から八代神社(妙見宮)に向け、40の出し物が朝から出発。時折、雨が強く降ったため、九つの笠鉾のうちの七つを含む11の出し物が行列を取りやめた。そのほかは予定通りに進み、八代神社近くの砥崎河原(とさきのかわら)では演舞が披露された。
妙見神を乗せてきたと伝わる想像上の生き物「亀蛇(きだ)」(愛称ガメ)は、「ホイホイ」と観客がはやし立てるのにあわせて、ぐるぐる回ったり、川の中を勢いよく駆けたり。そのたびに歓声がわき上がった。
約390年の歴史がある祭りは、もともとは八代神社の秋の大祭。江戸時代中期に神輿のほかに、華やかな飾りがついた笠鉾などが加わるようになった。ちょうど100年前から八代神社と市中心部の間の6キロを行き来するようになった。(今村建二)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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