姫路城の別名めぐる不思議 地元では「しらさぎじょう」と呼ばない?

 世界文化遺産姫路城兵庫県姫路市)には、よく知られた別名がある。白漆喰(しっくい)が施された城の姿をシラサギにたとえ「白鷺城」と称される。では、この別名はどう読むのか。地元には「しらさぎじょう」ではない読み方がある。

 漢字表記では読み方は分からないが、英語表記があれば確認できる。世界遺産を認定するユネスコのサイトを見ると「Shirasagi-jo」と記述されている。やはり「しらさぎじょう」が正しいのか。

 参考に姫路市のサイトの自動翻訳版で英語表記を確認した。こちらは「hakurojo」と記されていた。観光客が手に取る「姫路ツーリスト ガイド&マップ」の英語版の表記も「Hakuro-jo」になっている。

 「白鷺=はくろ」は地元ではよく見かける。城のすぐ近くにある学校は「姫路市立白鷺(はくろ)小中学校」だし、城の西を流れる船場川にかかるのは「白鷺(はくろ)橋」だ。

 「はくろじょう」説の根拠としてよく語られるのが、「姫路城史」を著した郷土史家の橋本政次氏(1886~1973)の言葉だ。質問に答える形式で解説する「姫路城の話」には「なぜ白鷺城というか」という項目がある。

 1993年に再発行された「姫路城の話」の記述を見てみよう。

 本文冒頭で「白鷺城(はくろ…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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