山本逸生 田添聖史
娘(9)に食事を与えず入院させ、共済金をだまし取ったとして、詐欺などの罪に問われた母親の元パート従業員、縄田佳純被告(34)=大阪府大東市=の公判が18日、大阪地裁であった。この日は、娘を低血糖症にさせたとされる傷害罪の審理があり、被告は「体調を悪化させようとして食事を与えなかったことはない」と起訴内容を否認し、無罪を主張した。
検察側は冒頭陳述で、娘は幼少期から、低血糖になりやすいとされる糖原病や低血糖症の疑いで入退院を繰り返しており、縄田被告は医師らから食事の重要性を頻繁に指導されていたと指摘。その上で、体調を崩していた娘に対して1月20~22日、LINEなどで「ゲー吐くからやめとき」「たべたりのんだりせんと待ってて」などと伝え、3日間、必要な食事をとらせず低血糖症で入院させたと主張した。
一方、弁護側は「娘の低血糖症は糖原病に起因するものだ」と主張。被告が食事を与えなかった事実もないと訴えた。
縄田被告はこの日の傷害罪のほかに、娘に下剤を飲ませて下痢をさせた傷害罪や、共済金をだまし取った詐欺罪などで起訴されている。縄田被告は下剤による傷害罪について、6月の初公判で否認。公判後に取材に応じた弁護側は、詐欺罪も無罪主張する方針を明らかにした。(山本逸生、田添聖史)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル