編集委員・吉田純子
全日本吹奏楽コンクールの中学の部が22日、名古屋市の名古屋国際会議場で3年ぶりに有観客で開かれ、計30校が観客の前で演奏しました。音楽専門記者の吉田純子編集委員が、この日の演奏を総評します。
音楽の本懐に気付かされた
仲間たちと響き合う幸福な感触を、子供たちは確実にその手に取り戻していた。幕開けの越谷市立大相模は一人一人の歌心を際立たせ、夢を見せる音楽の力を改めて私たちに示した。
白眉(はくび)は柏市立酒井根の、抑制の利いた濃密な音色のグラデーション。もはや第一級の芸術であり、別格の存在感だった。
仙台市立向陽台は目眩(めく…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル