子どもの転落「社会で対策を」 手すり・補助鍵設置に行政支援の動き

有料記事

松本千聖 米田悠一郎 平井恵美

 子どもが住宅のベランダや窓から転落する痛ましい事故が繰り返されている。夏を中心に多く発生し注意が呼びかけられるものの、毎年のように事故は起き、国が先月、実態調査に乗り出した。どうすれば防げるのか。子どもの命を守れる社会とは。(松本千聖、米田悠一郎、平井恵美)

 ベランダや窓からの転落事故を防ぐため、消費者庁は子どもの手の届かない位置に補助錠を付ける▽足場になるようなものを置かない▽窓や網戸、ベランダの手すりなどに劣化がないか定期的に点検する、といった対策を呼びかけている。

 一方、専門家からは、個人への呼びかけではなく、社会として対策をとっていく必要性が指摘されている。

 国土交通省は昨年、共同住宅で子どもの事故防止や防犯対策を進めるため、賃貸住宅のオーナーや分譲マンションに住む子育て世帯らを対象に、改修費などを補助する事業を始めた。条件を満たせば、転落防止の手すりの設置などに、1戸100万円を上限に費用の約3割を補助する。

 東京都も今年度から、分譲マンションや賃貸マンションに住む子育て世帯を対象に、同様の狙いで補助事業を実施。今年3月にマンションから2歳の双子男児が転落死したとみられる事案があった名古屋市は、今年度中に子育て世帯を対象に補助錠を無償配布することを検討している。

 国立成育医療研究センターの…

この記事は有料記事です。残り863文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

Japonologie:
Leave a Comment