子どもアドボカシーは両刃の剣 国民一人ひとりが担い手に

 子どもの声を聴き、意見表明を支援する「子どもアドボカシー」。4月に施行された「こども基本法」では、その保障が基本理念として定められた。

 その、子どもアドボカシーの取り組みを牽引(けんいん)する大分大学教授(子ども家庭福祉)の相澤仁(まさし)さん(67)は言う。「アドボカシーは大切。ただ両刃の剣でもある。子どもが勇気をもって声を上げても、きちんと対応しなければ『言ってもダメだ』と子どもに決定的なダメージを与えかねない」

 2020年度から始まった国のモデル事業を、大分県で県と協力して実施する。「アドボケイト」と呼ばれる、子どもの立場に100%立って子どもの声を聴き、もし子どもが望むなら子どもと一緒にその解決策を探る人材を毎年、養成。そのアドボケイトを児童相談所の一時保護所や児童養護施設など社会的養護の下で暮らす子どものところに派遣し、声を聴いている。

 昨年には、NPO法人全国子どもアドボカシー協議会を発足させ、理事長についた。全国120を超える個人・団体が参加し、子どもや若者を運営の中心に据えようと、10人以上の子ども・若者委員会を協議会内に設置した。理事のメンバーにも当事者の若者を入れた。

相澤仁さんが子どもアドボカシーを進める背景には、ケアワーカーとして子どもたちと過ごした日々があります。「いろんな人に意見を聴いてもらうことが大切」と言います。相澤さんが理事長を務める全国アドボカシー協議会は14日に東京都内で全国セミナーを開くそうです。子どもアドボカシー活動から見えてきた成果と課題を共有し、子どもとともに生きる社会を実現するために何が必要かを考えるものです。詳しくは、https://www.child-advocacy.org/activities/14334へ。

■「子どもたちに許されてきた…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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