大阪・北新地の料理人らが腕をふるう「子ども食堂」が22日、大阪市西区で開かれる。多くの子どもにプロの料理を楽しんでもらおうと、定員は200人。参加者とともに、仕込みや会場スタッフなどのボランティアも募集している。
企画したのは、同区にある「創作料理とワインのお店 上田慎一郎」のシェフ上田慎一郎さん(44)。2017年から、同区に本部がある学校法人大阪YMCAと「おいしい料理は楽しい思い出になる」をコンセプトに、プロの料理を提供する子ども食堂を不定期で開催している。5回目の開催に向け、北新地の料理人仲間に声をかけたところ、4人が協力を申し出た。
メニューは、それぞれが得意分野から考え、生パスタを使った淡路タマネギとソーセージのナポリタン▽専用のスチームオーブンで焼き上げるフォカッチャ▽子どもも一緒につくる巻きずし▽黒ごま麩(ふ)春巻き▽カニかまのパリパリ包みの5品に。いずれも子ども好みの味付けにする。
日本料理店「北新地 ぼうず」の2代目シェフ柴崎剛さん(45)は海外ボランティアの経験もあるといい、「子どもたちに食べる喜びを届け、自分も一緒に幸せな気持ちになりたい」。「北新地 鉄板串焼バル 鉄平」のシェフ三宅鉄平さん(41)は「少しでも子どもたちの笑顔のために役立ちたい」と話す。
上田さんは子どもの頃、両親が多忙のため一人で食事することが多く、年に数回、親戚が集まって会話をしながらとる食事が楽しみだった。そこで子ども食堂では、会場にシートを敷き、ピクニック感覚で食べてもらう。「プロの味を大勢で楽しみ、幸せな時間を過ごしてもらいたい」と意気込む。
当日は午後0時半から、同区土佐堀1丁目の大阪YMCA会館10階で。子ども無料。同伴の大人は500円で、5品が乗る皿、箸、フォークを持参(可能なら子どもの分も)。持参できない場合は会場で土に戻る紙皿を1枚100円で購入する。申し込みが必要だが、子どもだけでの来場など事情がある場合は当日参加もできる限り対応する。
ボランティアには、前日の仕込みの手伝い、当日の会場設営、一緒に食事しながら参加者間の交流を促す役割などを担ってもらう。手伝いは一部でもよく、仕込みも調理経験は不要としている。
問い合わせ・申し込みは大阪YMCAの桐山さんに電話(06・6441・0848)またはメール(tosabori-kaiin@osakaymca.org)で。(後藤泰良)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル