低額で食事を提供し、子どもの居場所にもなっている「子ども食堂」。全国でその数は増加傾向にあるが、山陰両県の普及度は鳥取が全国3位の一方、島根は全国最下位。この差はどこから来るのか。
2017年に立ち上げた島根県益田市の「たかつ子ども食堂」は、高津地区の民生委員らが中心になり、幼児から中学生までの子どもを受け入れている。代表の永本つる枝さん(73)は「子どもの孤食を減らし、居場所作りをしたい」と話すが、運営については率直に「苦しい」と言う。
年に6回開く会には、毎回平均160人が参加する。参加者から100円を受け取り、あとは民生委員の活動費や地区の社会福祉協議会の資金に頼る。フードバンクや地域の人が米を提供してくれることもあるが、施設代や保険料もかかり、資金面でいまの開催数が限界だ。人手の確保にも苦労している。幾度か行政に窮状を訴えたが支援は得られなかったといい、「行政は居場所作りという子ども食堂の意義を分かっていない」と感じている。
NPO「全国こども食堂支援セ…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル