聞き手・植松佳香
もし我が子に「学校に行きたくない」と言われたら、あなたならどう対応しますか? 臨床心理士で、不登校やひきこもりの当事者や保護者らを長年支援している認定NPO法人「フリースペースたまりば」(川崎市)の事務局次長・鈴木晶子さん(45)は、娘が不登校という当事者でもあります。自身の経験も踏まえ、親が同じ立場の人とつながることが大切だと言います。
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頑張りたいけど、玄関から動けない娘
小3の娘は、2年生の後半からほとんど学校に行っていません。地元のフリースクールで多くの時間を過ごしています。
娘は幼児期を米国で過ごし、帰国して5カ月間保育園に通った後、地元の公立小に入りました。米国でも1年間小学校に通っていたので、日本の学校に適応できるか気にしていましたが、1年生の時はクラスの雰囲気も良く、「学校は疲れるけど好き」と楽しく通っていました。
ところが、2年生でクラス替えをすると「学校に行きたくない」と言うようになりました。クラスが騒がしいと感じ、居心地が悪かったようで、運動会の練習を頑張りたいのに玄関から動けない。寝る前に「明日が来なきゃいいのに」と言う日もありました。
これは本格的に不登校だなと。学校にも慣れ、もう大丈夫だろうと思った矢先。まさか不登校になるとはという気持ちの半面、そんなにしんどいなら無理して行く必要はないと思いました。
近くの学校への転校や引っ越し、インターナショナルスクールなども考えましたが、本人が地元のフリースクールを見に行って気に入り、いつか学校に戻る前提で通い始めました。今は毎日楽しそうで、学校の代わりにいい時間を過ごせているようです。
親が出すべきサインとは
子どもが「学校に行きたくな…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル