そんなんしたら○○罪や!
学校や家庭、地域で、そんな注意の仕方をしたりされたりしたことはありませんか。法律は困っている時に助けてくれるものなのに――。教員経験のある若手弁護士が子ども向けの法律の「教科書」に、思いを込めました。
バイト先の塾の教え子が非行で進学できず
倒れるまで部活で走らされた。インターネットで知り合った人に、性的な写真の送信を頼まれた。親が離婚する。いじめを見た――。
子どもが実際に経験する可能性がある状況を、漫画を交えて関係する法律を説いた「わかる! 役に立つ! 法律の教科書」(学研プラス)が5月、出版された。監修したのは、大阪の弁護士、夏目麻央さん(38)だ。
2016年から弁護士として働く傍ら、小学校でのいじめ予防授業や、児童養護施設を出た後に頼れる人がいない若年女性の自立支援をしている。
大学時代、アルバイト先の塾の教え子が非行によって、高校進学できないことがあった。落ち込んでいた時、「法律は子どもを助けられる」と法学部の授業で聞いた言葉が胸に刺さった。弁護士だったら学校や警察と話し合い、教え子の進学を後押しできたはずだ、と気づいた。
弁護士を目指して、東京の法科大学院へ。だが、新しい生活になじめず体調を崩した。「この世界では無理そう」。結婚を機に大阪に戻った。
中学校で教員を1年弱した後…
この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。
残り:607文字/全文:1182文字
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル