孤立する被災集落に物資を 車1台ギリギリの道使い奔走

 記録的な豪雨で多くの橋が流失し、道路が崩落した熊本県南部の球磨(くま)川沿いで、食料や日用品の買い物にも苦労する被災者の暮らしを支えようと、地元で生まれ育った男性が奔走している。SNSを活用して住民が望む物資を集め、車1台がやっと通れる林道を使って住民に届けている。

 被災から10日余りが過ぎた今月15日。人吉市でラフティングの体験ツアーを提供する会社「ハッピーサプライズ」を経営する毎床(まいとこ)哲哉さん(49)は軽四輪駆動車に乗り、球磨川沿いの国道219号を下流に向けて走っていた。

 目指す鵜口(うのくち)集落(球磨村三ケ浦)は人吉市から球磨村に入って間もない、すぐ対岸にあり、本来なら人吉市中心部から車で20分もかからない。だが、そこに架かる相良橋が4日の豪雨で流されて川面に横たわり、橋脚だけが残る。球磨村役場近くまで大回りして別の橋を渡り、そこから再び上流側にある鵜口へと向かうが、川沿いの県道は崩落しており山道を行くしかない。

 国土交通省によると、今回の豪雨で球磨川にかかる橋22本のうち10本が流失。上流部の人吉市から河口部の八代市まで川沿いに走る国道と県道で土砂崩れなど約400カ所の被災が確認された。

 役場付近から鵜口まで約11キ…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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