能登半島地震の被災地では、住民の大半が集落を離れ、金沢市などに避難した地域がある。道路の復旧が見通せない中、戻ることを諦める住民もおり、地域のつながりが失われることを危ぶむ声が上がる。
石川県輪島市の中心部から北東へ約12キロにある南志見(なじみ)地区は里や名舟、小田屋など13の町からなり、345世帯725人が暮らしていた。だが地震で地区に通じる道路が寸断された。電気や水道も止まり、携帯電話も通じなくなって孤立状態に。住民らは廃校になった小学校と、公民館に集まった。食材を持ち寄って食べつなぎ、風呂に入れない生活が1週間以上続いた。
地区に残ったのはわずか数人
県は1月中旬から、孤立状態の長期化が見込まれる南志見や西保、鵠巣(こうのす)、大屋の各地区について、集落ごとの避難を呼びかけた。南志見地区では約270人が車や自衛隊のヘリコプターで金沢市に集団避難。その他の住民も自主的に集落を離れ、地区内に残ったのは数人だった。
主な避難先となった金沢市の…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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