全国学力調査の結果が公表された。4年ぶりに実施された英語では、「話す」技能をみるテストの平均正答率が1割台にとどまった。数字の背景に何があるのか。
「The blue sky is beautiful(青空が美しい)」
7月27日、千葉市内の英会話教室で、公立中2年の女子生徒(13)が米国人の男性講師に示された写真をみてスラスラと話した。その後も近況を尋ねる講師の質問に答えるなど、即興のやりとりを続けた。
全国展開する大手英会話教室の授業。女子生徒は幼稚園の年長から週1回通い、数年で徐々に思いを伝えられるようになったという。いまは英語で、講師と社会問題について議論もしている。
全国学力調査の英語「話す」テストの平均正答率は12・4%。特に正答率が低かったのは「プラスチック製のレジ袋を売るのをやめるべきだ」と主張する発表を聞き、それに対する自分の考えと理由を述べる問題で、4・2%にとどまった。
「相手の意見を踏まえて自分の考えが話せるようになるには、学校の授業と英会話のレッスンで数年の訓練が必要」。冒頭の大手英会話教室のカリキュラム担当者はそう指摘する。英語を道具として使い、思考力や表現力を養いながらコミュニケーションをとる経験をどれだけ積めるかがポイントだという。
ただ、同社の小中学生クラスの月謝は週2回で1万円台半ば。児童生徒全員が英会話教室や塾に通えるわけではないうえ、各学校での「話す」活動は道半ばだ。
「話す力、必要性わかっているが…」悩む中学教員
東京都内の公立中3年の女子生徒は「授業では教科書に載っている文章を読むぐらいで、英語で考えを表現する機会はあまりない」と話す。
都内の公立中の英語科教諭は…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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