新型コロナウイルスの感染拡大が「第3波」を迎えるなか、大学では学生どうしの感染防止策に苦慮している。各地で集団感染の原因とみられているのは、学内の授業ではなく学外での集まり。授業は大半でオンライン方式を続ける一方、課外活動や私的な旅行を制限することは難しい。(花房吾早子)
学生にだけ注目 「社会人は繁華街で飲んでいるのに…」
10日に7人、11日に3人、12日に1人――。大阪府立大(堺市中区)では、11月初旬に兵庫県内へ1泊2日の旅行へ出かけた学生の2グループ計36人から、陽性者が相次いでいる。大学は11日から15日まで、中(なか)百舌鳥(もず)キャンパスへの学生の入構を禁じた。さらに13日には緊急対策本部会議を開き、別の2キャンパスを含め、18日まで入構禁止を延長することを決めた。対面での授業は休講かオンライン方式に切り替えた。
3キャンパスには計7900人の学生が所属する。13日以降も、2グループから新たに3人の感染が確認された。学生課の担当者は「19日以降は入構を再開したいが、翌週まで持ち越すこともありうる」と話す。
徳島大(徳島市)では10月下旬に学生14人の集団感染が確認された。主要な2キャンパスで11月3日まで学生の登校を禁止した。授業も原則、遠隔方式だけにした。しかし、大学の閉鎖だけで新たな感染は抑えられない。徳島大生の感染経路とみられたのは、会食やカラオケ、旅行。そこで、大学側は学生たちに「集団行動(特に飲み会、カラオケ、ドライブなど)は自粛を強く求めます」と呼びかけている。
関西大(大阪府吹田市)では1…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル