学校は「いじめと思う感覚足りず」 調査委、不登校との関係認める

 熊本県立東稜高校に通っていた男性(23)が在学中のいじめ被害を訴えている問題で、学校が設置した第三者委員会が3日、1年3カ月に及ぶ調査をまとめた調査報告書を公表した。いじめを認定し、不登校との因果関係も認めた。また、当時、男性が相談したのにいじめと認めず、県教育委員会に報告しなかった学校の対応は「問題」だと指摘した。

 22ページにわたる報告書には、男性が入学直後から複数の同級生にいじめられ、不登校を余儀なくされた経緯が克明に書かれている。

 7年間、いじめの被害を訴え続け、ようやく認められた男性はこの日会見を開き、報告書を「今までの苦しみを理解しようとする気持ちが伝わるものだった」と評価した。学校に対しては「違った対応があれば私も家族ももっと違う人生を送っていたでしょう」と述べた。

 男性は2015年に同校に入学。複数の同級生からいじめを受けたと在学中に訴えたが学校はいじめを否定、不登校との因果関係も認めなかった。その後、男性は2年生だった17年2月に通信制高校に転学した。

 男性の相談を受けた県弁護士会が、いじめ防止対策推進法上の「重大事態」として調査するよう求める要望書を20年に県教委に提出。男性自身も県教委に要望し、昨年7月に、第三者委員会の調査が始まった。

 報告書では、1年生から2年…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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