狩野浩平
我が子の様子がいつもと違う。学校を休ませるべきか――。そんな悩みを抱える保護者のために、不登校の子どもや、その家族を支援する団体が「学校休んだほうがいいチェックリスト」を作った。学校を休むことへの後ろめたさを軽減し、子どもの心身の回復を促したいという。
チェックリストは、LINEで20個の項目に当てはまるか答えるというもので、無料で利用できる。学校に行きたくないと言っている▽友だちと会ったり、遊んだりすることを避けることがある▽すぐにイライラする――などの項目に答えていくと、「休ませましょう」「『何か不安なことある?』などと聞いてみましょう」といった回答が表示される。
リストを作ったのは、不登校関連の情報を発信する「不登校新聞」、不登校の子の学習支援に取り組む個別指導塾「キズキ共育塾」(東京)、オンラインフリースクールを運営する「Branch」の3団体。専門家として、国立精神・神経医療研究センターの松本俊彦医師が監修した。
無理に登校を続けると、うつ病や自殺のリスクが高まるおそれがあると指摘されている。一方、3団体には「どんなときに子どもを休ませていいか基準がわからない」との相談がよく寄せられるという。不登校新聞の石井志昂代表は「大人は『不登校を許してしまったら子どもの将来に悪影響が出る』と心配しがちだが、まずは現在のリスクに目を向けてほしい」と話す。
チェックリストはLINEで公式アカウントを友達登録して利用する。23日に公開したところ、登録者は翌日には3千人を超えた。開発や監修はすべてボランティアで、唯一の経費であるシステム使用料(年50万円)はクラウドファンディングでまかなうという。
チェックリストの利用はホームページ(https://branchkids.jp/lp/oyasumi-checklist)から。(狩野浩平)
有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。
※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル